毎週月曜日頃更新 -氷国時間-(^^;)

アイスランドから送るふぉとえっせ〜。
ばっくなんば〜は こちら



「出  費」

2002年9月 4日



 
いやぁ〜突然やってくるのです…思いがけない出費とは…りゅも一時はどうしようかと思ったよ。実はレイキャビクの病院に予約を入れ、月曜日に行ってきました。ま、随分よくなってきているけど、あと何度かは行かなければダメみたい。で…いつもの通りたいちょの運転で、レイキャビクに向けて出発! その距離約100キロ。(日本ならこの距離は病院に通う距離じゃないなぁ〜)出発して20キロほど走った所で、「ありゃ…なんか変だぞ…」と、たいちょが言うと同時に、見る見るうちに車の速度が落ちてきて、最終的には40キロくらいしかスピードが出なくなってしまった。空ぶかしするとエンジンは回るみたいなんだけど、ギアを入れて走り始めると極端にパワーが落ちてゆく状態。「ひ〜どうしよ〜!時速40キロじゃ予約の時間に間に合わないよぉ〜」と半べソのりゅを横目に、色々試行錯誤しているたいちょ。

とりあえず路肩に寄せてボンネットを開けて、色々チェックしてみた結果「もしエンジンが生きていたら、考えられるのはエアーフィルタかなぁ〜」とのお言葉。とは言え、りゅは車の事は全然分からないので、多分そうなんだろう。うん。エアーフィルタは、前回ガレージで見て貰った時に、すでに代えなきゃダメだったみたいだけど、同じサイズがガレージになくて、そのまま山間部の砂埃にまみれる地域を1000キロくらい走っているから、かなり目詰まりしているはず。理由とすればもっともかも知れない。車にりゅの体調は代えられない…と思ったかどうかは別として、エンジンには悪いけど、原因解明のため、エアフィルターを止めてあるネジをはずして隙間を作り、ダイレクトに外気が入ってくるようにし、少し様子を見てみようと言うことで、再び出発。

おお!さっきまで時速40キロしか出てなかったのが、60キロまで出るぅ。「なんだぁ〜フィルタだったのね」とセルフォスの町でガレージに行き、とりあえず新品のフィルタを入れて貰いました。実はこの時点でも、車のキーを回してエンジンを始動した後、手を放して所定の位置にキーが戻ると、エンジンが止まってしまうというトラブルも抱えていたのですが、たいちょがシリンダとキーのバリを利用して、エンジンが止まらない位置で引っかけてとめるという、無謀な事をしていたのでした。これって、走行中に引っかかりが外れたら、エンジン止まるやん…といった危険なモノです。(皆さん真似しないように)

ガレージのお兄さんは結構いい人で、「今から病院かい?そりゃ大変だねぇ」などと心配してくれました。時間もないけど、ついでだからキーのトラブルを話したら、「う〜ん、こりゃシリンダごと交換しなけりゃダメかも知れないねぇ」。ま、今日のところは引っかけたまま走るしかないかなぁ〜と思っていたら「ちょっと待って、ちょっとこれ吹いてみる」と取り出したのが、潤滑剤のスプレー。「あのぉ〜 それちょっとだけど試しました」と、たいちょ。「まぁ〜念のためにね…」と、いきなしスプレーのノズルを鍵穴に突っ込んで、吹く吹く…シュー。後で訊いたけど、この時たいちょはイヤな予感がしていたそうです。

さて、フィルタも交換したし、再出発…と思ったらエンジンがかからない。エェ(゚〇゚;) 今まで引っかけていたのが、多量の潤滑剤のために引っかからなくなってしまった。20回くらい試したけどダメ。どうしよ〜時間ないよぉ〜と思ってたら、たいちょが突然「すみませ〜ん ビニールテープ下さい」。こ、こやつ…テープで留めますか…普通。見る見るうちに、鍵穴の周りはテープだらけになり、なんとかエンジンがかかったままの状態で走れそうです。でも、これってエンジン止められないやん。とりあえず今は時間の方が大事だから、まいいか。

気を取り直して再出発。ガレージの駐車場から道路へ出る時は、エンジン絶好調…に見えたけど、道路を走り始めたら極端にパワーが落ちる。やっぱり60キロがいいところ。それも3速ギア。それ以上入れると負荷が高くてダメみたい。しばらく走ると隣町のクベラゲルディ。ご存じの方もいると思いますが、このクベラゲルディからレイキャビクに向かうには、山を1つ越えなければならないのです。時間的には60キロ程度の速度で走れば、かろうじて予約時間に間に合うくらいでした。でもかなりギリギリ。

さて、山にさしかかったところで、案の定スピードは時速35キロから、20キロくらいまで下がってしまい、もはや絶望状態。ノロノロと登坂車線を走っている横を、普通の車がビュンビュン追い越してゆくぅ〜。せめてあの半分の速度でも走れればなぁ〜と思っていると。いきなり「くそぉ〜」とお下劣なお言葉が…その直後にギアをローに入れ、もの凄い回転数で2速に入れ、そのまま走り続けるたいちょ。ひぇ〜 すごい音だよぉ〜。あれぇ〜回転数のメーターが赤い所までとどいてるぅ〜。ああ…水の温度計がかなり右に寄ってるよぉ〜。…と、心配するりゅに一言「たとえ車が壊れようと意地でも時間までに着ける…」。

はい、黙って乗ってますよ。でも、本当にすごい音でした。もぉ〜業務用の大きな掃除機が足下でブンブン唸っているみたいですもの。その後なんとか山を時速40キロくらいで登り切り、下り坂では速度を稼げるだけ稼いで、レイキャビクに入り、信じられないことに時間前に病院に到着しました。

うう…この人は苦境の方が体質に合っているような気がする…(ー_ー;)

え?前置きが長いですか?
いえ、この時点ではフォトエッセイに載せるつもりもなかったので、写真がないんです。
本当に必死でした。はい。(ー_ー;)

さて、ペインクリニックで痛〜い治療を行い、帰路につこうと思ったけど、この車じゃさすがにツライので「よし、その辺の中古車屋でボロでもいいから、すぐ乗れる安い車でも買おう」「この車はそこに引き取って貰おう」と言うことで、中古車探しをする事になりました。いやぁ〜今思うとすごい発想なんだけど、その時は他に選択肢もなかったし、ガレージもないような田舎なので、日々の生活で自動車は必要だし…。

とりあえず中古車屋に電話をかけて、価格・車検・走行距離などを訊き、よさそうなのがあったので行ってみてビックリ。店内に入ると偉そうなオジサンが高そうな木製机に両足を乗っけてふんぞり返っていて、いかにもエラソー。電話で話した人を訪ねると、そのままの格好で名前を呼び、出てきた担当者もなんだかエラソー。よく分からないけど、身なりも良くて、物腰も良くて、言葉遣いも異常にいいんだけど、信用できそうもない人っているじゃない?なんだかそんな人でした。

で、車を見てまたビックリ。ボロでもいいって思ったけど、こんなにボロだとお金を払う気がなくなるほどボロです。それでも必死に「走行距離が少なくてとてもいい車だ」とか「エンジンはすごく強いからまだまだ乗れるよ」などと、丁寧に説明してくれます。一応試乗させてもらったけど、錆は浮いているし、部品もかなり壊れていて、とてもじゃないけどお金を払う気になれませんでした。極めつけは車検の記述が3か月も違っていて、それを訊くと「3ヶ月間は猶予期間だから警察に捕まらないから大丈夫」だって。ここは悪徳業者なんだろうなぁ〜。一応、ハンドルが重いことを理由に断ることに…。

時刻はすでに2時過ぎ。もう時間もないし、りゅも病院帰りで体調も良くないので、電話をかけてあちこち行くより、中古車屋が3件集まっている所に行って、その中で決めてしまうことに。瀕死の状態の車で10分ほどの場所に到着し、まず一件目。展示されている車で良さそうなのはありません。だってみんな状態は良さそうなんだけど高いんだもの。そして次の店では、実際に訊いてしまった方が楽なので、店内に入り「すみません…一番安い車はどれですか?」でも、予算にあったのは1台だけ。それもボロ…。やっぱり予算が低すぎなのかなぁ〜。う〜ん、でもあと一件残ってるもん。



神の救いか最後のお店

 
良くあることかもしれないけど、結果がすぐに分かってしまう時、それが良くない結果の場合は精神的ダメージが大きいので、結果が悪そうでもショックが少なくてすむように、最後の店では、展示場内をゆっくり見て回り、心の準備をしてました。すると「お…よさそじゃん」とたいちょ。見るからに女性が好みそうな小型車が、(ランチャーの1000cc)予算内で展示されてるではありませんかぁ。見た目も綺麗だし…。さっそく試乗するためキーを借りに行くと、人の良さそうなお兄さんが鍵を出してくれました。車に戻りエンジン始動!

…でもね、走行距離が多くてエンジンはかかるんだけど、ギアを入れるとパワーが出ない。走り出すのにかなりエンジン回転を上げないと走れませんでした。ガッカリしながらキーを返しに行ったついでに、思い切って「あれと同じくらいの値段の車ってあります?」と訊いてみました。すると、「うん、そこの角に止まってるカローラでしょ、それと向こうのブロンコだね」。おお…まだあるのねぇ〜。早速カローラを試乗。見た目も車内も本当に普通の車で、ある意味快適。エンジンも普通にかかるし、ちゃんと走れるぅ〜。やったね、これで路頭に迷わなくてすむよ。これにしようと決めてキーを返しに行った際、たいちょが「ハンドル重いねぇ?」と、安くなることを期待して訊いてみたら(アイスランドの中古車は、表示価格より価格が下がるのが普通なのよ・・・)、なにやらパワーステアリングが壊れているみたい。おまけに助手席のドアノブを引っ張ったら、ドアノブごと外れてしまったし…(笑)。

でもお兄さんの感じがとても良かったので、自分達の事情を説明したら、彼曰く「ブロンコの方が値段も安いし、後の修理を考えるとカローラは高くなると思うよ」と、展示してある車の悪い所を全て教えてくれました。普通いい所を教えるよねぇ。う〜ん、なんと正直者なんだ。最初の店とは天と地ほど差があるなぁ。



良い兄さんアグナ兄さん。結構親身になってくれる。(内緒だけどまだ25歳)

 
う〜ん、フォードブロンコかぁ〜。年式は古いけど四駆だしパワーありそう。燃費は悪いかなぁ〜?…と言う訳でブロンコの試乗を頼んだら、なんとバッテリーがあがっていてエンジンがかからないみたい。でも、そこはよい兄さん、充電式の携帯用バッテリーを持ってきてくれます。たいちょとお兄さんの2人でボンネットを開け、バッテリーにコードを繋いでみたものの、エンジンが一向にかからない。インジケータは点灯するけどセルモータが回らない。フューズもチェックしたけど異常なし。お兄さんもさすがにビックリしていて、「これスタータが壊れているかもしれない」だって。ああ〜最後の望みも消えてしまったのね〜。店内に戻り気落ちした3人は(なぜかお兄さんもガッカリしてたみたい)善後策を話し合っていると「四駆じゃなくていいなら、うちの持ち物で1台売れるのがあるよ」と多少明るい話になってきました。でも、少しだけ予算をオーバーするみたい。なんでもその車は、ローンを払えなかった人から取り上げた車らしく、売ろうとして売った車じゃないので、状態も結構いいみたいなのだ。





中古車情報はオンラインで全国検索が可能。詳細は歴代のオーナーまで分かる。

 
この店は家族で経営していて、当日の店内には彼と、彼の妹が働いてました。もちろん社長はお父さんです。値引きを尋ねてみた時は「ボスに訊いてみないと分からない」とか言っていたのに、ちゃんと白状してしまうところが人の良さを感じるなぁ。ちなみに彼の名前アグナのグは、日本人には発音しづらいんだけど、Gを発音した後に子音がなくて、尻切れトンボになったような音になります。(笑)



ちゃんと証書があります。窓から見えるのは隣の中古車屋さん。

 
該当の車は展示場にないので、(ひょっとして売り物じゃなかったのかな?)彼の運転するメルセデスで5分ほど離れたガレージに見に行くことになりました。車内で乗ってきた車を引き取ってくれるか訊いてみたら、今から行くガレージに売ればいいと助言をもらったけど、さすがにあれでお金は取れないよぉ〜。ただ、払ってしまっている税金の差額が戻ってくればいいもん。しばらくして、ガレージに到着。「あそこの車だよ」と言われ、どれどれ…ん? 見た目悪くないし状態も良さそう。でも可愛くないなぁ〜。またしてもたいちょが試乗を…今日は何回乗ったんだろう。ちょうど裏がスーパーマーケットの駐車場だったので、そのへんをグルグル走り回ってみました。エンジンもブレーキも電気系統に至るまで問題は見つからなかった(と言うより悪い箇所が見つからなかった)。りゅとしてはもっと可愛い車が良かったんだけど、もう他に家に帰る手段もないし(くすんっ)、これを買って帰ることにしよう。うん。



ドナドナが頭にこだまするぅ〜。写真不可だったので後ろ姿だけ。(右)

 
車を買う約束をして、今度は乗ってきた車の処分の話に。ガレージのお兄さんは体格の良い下町のお兄さんみたいで、とても感じが良かった。自分の事を日本語で言うと「オイラ」って訳すのがピッタリなキャラクタです。なんといっても正直者が顔に出ているし。中古屋のアグナと彼は友人同士らしく、やっぱり類は友を呼ぶのね…と思ってしまったよ。結局車の処分は、彼が買うかどうかはまだ決めかねるけど、冬タイヤを持ってるなら、その状態をみてから決めさせて欲しいとのこと。来週末にうちの村の近所まで来る用事があるから、その時に見に行くから、乗ってきた車は置いていって良いよ、だって。別にただでもいいんだけど、冬タイヤは1冬しか使ってないから、ちょっと勿体ないかな? その後に中古車屋に戻る車内でアグナに「1冬しか使ってないなら ちゃんとお金を取った方がいい」「アイスランドではタイヤはお金なんだよ」と教えて貰いました。なるほど…使ったタイヤは古タイヤだとばっかり思っていたけど、違った価値観があるのね。



で、買ったのがこの車。かわいくないにゃぁ。

 
中古車屋に戻って保険等の手続きをし、乗ってきた車をガレージに届け、やっと車で帰ることができそうです。買った車は、たいちょ曰く状態はいいみたい。おまけにオートマティックだし、りゅでも運転できそう。実は、りゅの免許証はオートマティック限定なのでした。ただ車体が重いらしく、激しい運転には向かないみたい。でもね、あんまり激しいのはコワイから嫌いなのだ。ちょっと予算ボーバーしちゃったけど、まぁいいや。(いい加減なやつ)




ああ…車みたい…(あたりまえか)

 
エンジンかけて走り出すと、なんと普通の乗用車みたい〜(普通の車だよ…)。うぉ〜滑るようにはしるぅ〜(乗用車はそうだよ…)。坂道でもエンジン静かだぁ〜(掃除機は積んでないって)。ひゃ〜すきま風が入らなぃ〜(普通入らないって…)。揺れてもドアがガタガタならないぃ〜(前の車はドアが取れそうだったんだってば)。排気ガスの臭いもしないしガソリンの臭いもしない〜(ガソリン臭ったらあぶね〜よ…)。と、たいちょに突っ込まれながらの道中でした。でも、しばらくは山間部に行けないのが残念。さすがに岩場を走りながら川は渡れないよねぇ…きっと。今住んでいる場所だと、山に行く機会はそんなにないから、まぁ丁寧に乗ってあげることにしよう。うん。










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アイスランドで作った「さばいばる日本食」は ここ からどぞ